2020年11月から始まった琴海中学校での取り組み。
琴海中学校の「お悩み」を琴海中学校の「お宝」で解決に導くというカードゲーム。
名付けて「琴中LOVERS」が2020年12月末に完成しました。
今回はこの「琴中LOVERS」を作成に至った経緯と「琴中LOVERS」を作成する過程、琴海中学校の生徒たちの行動が地域にとっても活力になることを記します。
琴中LOVERSの始まり。
まずはじめに私が地域おこし協力隊として、中学生とも関わりを持ちたいと校長先生に相談していたところ、中学校の生徒会の活動に週に1度参加させていただく場を設けていただきました。
そのおかげで琴海中学校での取り組みが始まりました。
私が生徒会に入ることで何ができるかと考えた時に、とにかく、世の中の情報を与えることだと思い、現在、自分が行なっている取り組みや地域のこと。地域課題解決のために動く他の地域の取り組みの紹介などを行いました。
そこで紹介したのが、尼崎市が作成した「AMAGASAKI TO THE FUTURE2」というカードゲーム。
こちらは2018年に尼崎市が尼崎市民の※シチズンシップを育てるプログラムとして開発されたカードゲームです。※シチズンシップとは、身近な地域に関心を持って自分ごととして関わる気持ちのこと。
こちらのカードゲームを実際に尼崎市からレンタルをし、生徒会のなかで体験してみました。その様子が以下の動画です。
このカードゲームを実践する中で、中学生の発想力の豊かさを肌で感じるとともに、非常に面白いゲームでぜひ地域にも取り入れたいという考えが芽生えました。それと同じように生徒会の子たちもこのカードゲームの特徴を生かして、中学校でも活用したいと言ってくれました。
そうなると話は簡単で、中学校版を作ろうということになり、私は尼崎市への許可や長崎市へ許可などを取り、生徒会では琴海中学校の「お宝」や「悩み」を自分たちで考えるだけでなく、全校生徒に聞くためのアンケート作りをスタートしました。尼崎市からはぜひカードゲームの案を活用してください。と快く許可をいただきました。尼崎市の担当者の方に感謝します。
カードゲーム作りがスタート
カードゲーム作りがスタートしました。
まずは、全校生徒に「琴海中学校のいいところは?」「悪いところは?」とアンケート。
やると決めて1週間以内にアンケート作成とアンケートの収集を行なった、スピード感は大人も見習うところだと感じました。地域のコミュニティ運営でこれを行おうとすると3ヶ月はかかるはず。
ただし反省点も残るアンケートとなりました。
返ってきた回答を見ると、
「みんな優しい」
「楽しい」
など抽象的な回答が非常に多く、お宝カードとして、成り立たないということになり、アンケートをやり直し。
ホワイトボードに書いてあるように大テーマにそった回答が返ってくる質問内容を作りました。例えば「琴海中学校の行事でいいなと思うものは何ですか?」など
そうすることで、より具体的な回答が返ってきました。
そのアンケートも翌週で終えたため、アンケート集計にかかった期間は2週間。
その中に失敗をしてすぐにやり直すというトライ&エラーの要素が入っているのもカードゲーム作成活動をすることで実践的に学べたことだと思います。
具体的な回答のお宝が
「ホームルームで瞑想があることで1日が締まる」
「〇〇先生の走り方のフォームが美しい」
「校庭のカメ2匹にいつも癒される」
など琴海中学校のオリジナリティ溢れる良いお宝が見つかりました。
仮のカードゲームが完成。
アンケートで回収した、お宝とお悩みを白紙のトランプに書き込み、実際に仮のカードゲームを作成しました。
ここまでに至った日数が3週間。
中学生のスピード感に改めて驚かされたのと、3週間あればある程度のことはできるということも知ることができました。
同時にパソコンにもデータを入力
カード1枚1枚に書いた内容に関しては、エクセルでデータ化し、量産できるように残しました。こちらも生徒会の子が自ら入力を行いました。
エクセルのデータからイラストレーターに文字を添付をして、カードゲームが仮完成しました。
それがこちらです。
イラスト制作に挑戦。
これで完成ではなく、見た目の修正を行います。次に取り掛かったのは、イラストの制作。
生徒会のメンバーが70枚ほどあるお宝カードに3週間以内で、イラストを挿入するにはということを考え、生徒会以外でも10名以上の生徒に協力を促し、分担作業を行い、イラストが3週間で完成できるように動きました。
こちらに関しては記事作成時点(2021年3月4日)で現在進行形で取り掛かっています。
3年生の卒業が間近な状況で限られる時間をいかに有効に使うか、みんな話し合いながら、カードゲームが完成に向かっています。
現在は、イラストの挿入を行っているこちらのカードゲームですが、完成した際には、中学校を知ることのでき、さらには中学校を考えるきっかけになるカードゲームとして利用されることを期待しています。
この考え方は地域にもあればいいのではないか。
琴海中学校の「琴中LOVERS」カードゲームに関しての記事を執筆しましたが、
このカードゲームに関しては地域にもあると便利になるのではないかと考えます。
地域にあるもの「お宝」で地域の不安や悩みを解決する。
ありものを利用することで地域がより良くなるには?を考えることができれば、
より具体的な実行案が生まれる。
予算がなくてもできることが増えるのではないかと思います。
琴海地区の住む多くの方々に琴海中学校での取り組みが広がルことを願い、こちらの記事を執筆させていただきました。
少しでも興味を持っていただけますと幸いです。
まずは、あなたの思う琴海地区のお宝や悩みを教えてください。